11月12日紀伊國屋サザンシアター14時開演の「木の上の軍隊」
を観に行きました。
この日は松下洸平君が撮影した写真をいただける日。
3種類ありました。ダメもとで、全種類撮影しても
良いかどうか尋ねると、井上麻矢さん(井上ひさしさんの娘さんで、
劇団こまつ座代表取締役社長)が微笑みながら「いいですよ。どうぞ」
とおっしゃって下さり、自らテーブルに並べて下さいました。
私がいただいたのは左下の海の写真です。
写真に添えられていたコメント。
実際の写真は上の写真と同じ鮮やかなブルーです。
原案:井上ひさし
作:蓬莱竜太
演出:栗山民也
出演:山西惇、松下洸平、普天間かおり、 有働皆美(ヴィオラ)
<あらすじ>
第2次世界大戦後、沖縄県伊江島で、終戦を知らぬまま
2年もガジュマルの木の上での生活を続けた二人の日本兵がいた。
この実話をもとに、故・井上ひさしさんが手掛けようとした戯曲。
舞台中央には幹がいりくんだ巨体なガジュマルの木。
新兵の方言での心の声にほっこり。
また、あどけなさが残るような牛飼いの無垢で純朴な感じが、
いかにも一般市民という感じで良かった。
前回の藤原竜也くんの新兵の時よりも、松下君新兵は
雰囲気が柔らかくておおらかな感じ。
戦慣れしていて融通のきかない上官を、のんびりした口調で
何度もイラつかせる様子に大笑い。
上官役の山西さんの、空腹で苦しむ険しい表情から、アメリカ兵の
食べ物を口にするようになってからの柔和な表情への変化と、
酒を飲むシーンのリアルな演技が素晴らしかった。
自分たちの土地が、アメリカ兵に占領されていく様を見て、
やりきれなさと悔しさであげた新兵の叫び声は切なすぎる。
普天間かおりさんの沖縄琉歌も感動もの。
戦争の不毛さを問うだけでなく、沖縄の方々とそうでない場所に
住む者の考え方の温度差という問題も含まれた
メッセージ性の高い舞台でした。
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木の上の軍隊
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