Quantcast
Channel: 日常&観劇日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 289

天の敵

$
0
0
イキウメ2017年春公演「天の敵」を観に行きました。
ネタバレ含みますのでお気を付け下さい。
 
 
〈タイムテーブル〉
 
 
作・演出 : 前川知大
 
<出演>
浜田信也、安井順平、盛隆二、森下創、
大窪人衛小野ゆり子、太田緑ロランス、
松澤傑、有川マコト、村岡希美
 
<あらすじ>
 
ジャーナリストの寺泊 満(安井順平)は、菜食の
人気料理家、橋本和夫(浜田信也)に取材を申し込む。
きっかけは妻の優子(太田緑ロランス)だった。
寺泊は難病を抱えており、優子は彼の為に
橋本が提唱する食餌療法を学んでいた。
当の寺泊は健康志向とは真逆の人間だが、
薬害や健康食品詐欺、疑似科学や偽医療の
取材経験も多く興味があった。
優子がのめり込む橋本を調べていく内に、
戦前に食餌療法を提唱していた
長谷川卯太郎(松澤 傑)という医師を知る。
寺泊は長谷川と橋本の容姿がよく似ていたことに
興味を持ち、ある仮説を立てて取材に望んだ。
寺泊は、プロフィールに謎の多い橋本は
長谷川卯太郎の孫で、菜食のルーツはそこにあると
考えた。橋本はそれを聞いて否定した。
実は橋本は偽名で、自分は長谷川卯太郎本人で、
年齢は122歳だと言う。
 

 

 

元医師の橋本が、仮説を自分の体で試して人体実験をするところは、

「ジキルとハイド」っぽくてとても惹かれるストーリー。

料理番組の撮影シーンからの始まりで、実際に舞台上で作っていた

ごぼうのバルサミコ酢炒めがすごく美味しそうだった。

「遠野物語 奇ッ怪」のときのように、取材をしている寺泊と、

橋本が語る、今に至るまでの自身の話の再現シーンが、

絶妙に絡み合い、時に一体化する演出が本当にすごい!!!

時々ジャーナリストの寺泊も、過去の登場人物として

参加せざるを得ない設定になったりして大笑い(≧▽≦)

流れるようになめらかな話の展開に引き込まれ、

なおかつ笑えるシーンまでたくさん盛り込まれていて

最高に楽しかった。あっという間の2時間15分!

橋本と接している内に、良くも悪くも変わっていく者、

自分の考えを最後までつらぬき通して死んでいく者、

橋本をとりまく人々のキャラクターも魅力的に

描かれていて、とても興味深かった。

若さと不死を手に入れた代償に、食べる楽しみを失うのは辛すぎる!

でも観終わった後、食生活はとっても大切!と思いました(-_-;)

 

 

 

 

 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 289

Trending Articles