イキウメ2017年春公演「天の敵」を観に行きました。
ネタバレ含みますのでお気を付け下さい。
作・演出 : 前川知大
<出演>
浜田信也、安井順平、盛隆二、森下創、
大窪人衛小野ゆり子、太田緑ロランス、
松澤傑、有川マコト、村岡希美
<あらすじ>
ジャーナリストの寺泊 満(安井順平)は、菜食の
人気料理家、橋本和夫(浜田信也)に取材を申し込む。
きっかけは妻の優子(太田緑ロランス)だった。
寺泊は難病を抱えており、優子は彼の為に
きっかけは妻の優子(太田緑ロランス)だった。
寺泊は難病を抱えており、優子は彼の為に
橋本が提唱する食餌療法を学んでいた。
当の寺泊は健康志向とは真逆の人間だが、
当の寺泊は健康志向とは真逆の人間だが、
薬害や健康食品詐欺、疑似科学や偽医療の
取材経験も多く興味があった。
優子がのめり込む橋本を調べていく内に、
優子がのめり込む橋本を調べていく内に、
戦前に食餌療法を提唱していた
長谷川卯太郎(松澤 傑)という医師を知る。
寺泊は長谷川と橋本の容姿がよく似ていたことに
寺泊は長谷川と橋本の容姿がよく似ていたことに
興味を持ち、ある仮説を立てて取材に望んだ。
寺泊は、プロフィールに謎の多い橋本は
寺泊は、プロフィールに謎の多い橋本は
長谷川卯太郎の孫で、菜食のルーツはそこにあると
考えた。橋本はそれを聞いて否定した。
実は橋本は偽名で、自分は長谷川卯太郎本人で、
実は橋本は偽名で、自分は長谷川卯太郎本人で、
年齢は122歳だと言う。
元医師の橋本が、仮説を自分の体で試して人体実験をするところは、
「ジキルとハイド」っぽくてとても惹かれるストーリー。
料理番組の撮影シーンからの始まりで、実際に舞台上で作っていた
ごぼうのバルサミコ酢炒めがすごく美味しそうだった。
「遠野物語 奇ッ怪」のときのように、取材をしている寺泊と、
橋本が語る、今に至るまでの自身の話の再現シーンが、
絶妙に絡み合い、時に一体化する演出が本当にすごい!!!
時々ジャーナリストの寺泊も、過去の登場人物として
参加せざるを得ない設定になったりして大笑い(≧▽≦)
流れるようになめらかな話の展開に引き込まれ、
なおかつ笑えるシーンまでたくさん盛り込まれていて
最高に楽しかった。あっという間の2時間15分!
橋本と接している内に、良くも悪くも変わっていく者、
自分の考えを最後までつらぬき通して死んでいく者、
橋本をとりまく人々のキャラクターも魅力的に
描かれていて、とても興味深かった。
若さと不死を手に入れた代償に、食べる楽しみを失うのは辛すぎる!
でも観終わった後、食生活はとっても大切!と思いました(-_-;)