Quantcast
Channel: 日常&観劇日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 289

リーディングドラマ わが愛の譜「滝廉太郎物語」

$
0
0


1月6日(水)カメリアホール13時開演の

リーディングドラマ わが愛の譜「滝廉太郎物語」を

観に行きました。




原作 : 郷原宏

脚本・演出 : 菅原道則

出演 : 上原理生、音花ゆり、帆風成海、今井清隆

演奏 : 濱野基行 (ピアノ)





<あらすじ>


「花」「荒城の月」などの作曲で知られ、23歳という若さで

この世を去った近代日本を代表する作曲家・滝廉太郎の

短い生涯を、歌と朗読で綴ります。



<劇中歌>


IMG_20160106_193317264.png



滝廉太郎というと、音楽劇「滝廉太郎と友人と知人とその他の諸々」を

思い出しましたが、この話は廉太郎が東京音楽学校

(現在の東京藝術大学)に入学した事から始まる朗読劇だった。

滝廉太郎さん、理生君の先輩にあたる方だったのですね。

103年前という事で、今のように西洋の楽器に気軽に

ふれあう機会も無かった中、史上最年少の、十六歳という

若さで大学に入学したとの事を知り、あらためて

滝廉太郎という音楽家のすごさを実感しました。




出演者の皆さんは着物姿で、手には台本を持っているものの、

あまり視線を落とす事なく、動きながら語ってくれるので

普通のストレートプレイを見ているようだった。

滝廉太郎役の理生君は、滝さん作曲のものだけでなく、

クラシックも歌ってくれて、リサイタルのような気分が味わえた。

滝廉太郎以外の出演者は一人何役もこなすので、

大変そうでしたが、声や口調が変わるので分かりやすかった。





今井清隆さんは、「KAKAI 歌会」出演時のスパンコール女装姿の

記憶のままの観劇でしたが、凛々しい着物姿からの♪日本男児、

歌唱でいつものダンディな今井さんに上書きされました( ´艸`)

外国人の教授、18歳の役、廉太郎の父、等、

一番役のバラエティーが富んでいたのが今井さん。

奥ゆかしい日本女性の鏡のような音花ゆりさん、

宝塚で男役だったなんて想像もつかない位に着物さばきや

所作が美しい帆風さんといい、素晴らしい和の世界を堪能しました。





理生君を通して、滝廉太郎が音楽の勉強に期待をふくらませて

いた頃の心境や、初恋、傷心、ドイツ留学でのプレッシャーや、

苦悩が伝わってきて心情にシンクロする事が出来た。

滝廉太郎と、激動の人生を共に駆け抜けた気分。

死ぬ前に「憾」という歌を残し、志半ばで、23歳という

若さで亡くなった滝廉太郎の無念さを思うとやりきれなくなる。

今井さんが読む、亡くなった廉太郎に向けての弔いの言葉と、

最後に歌われた♪荒城の月の歌が感動だった。(T_T)



Viewing all articles
Browse latest Browse all 289

Trending Articles