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Channel: 日常&観劇日記
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手紙

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1月26日(火)新国立劇場 小劇場 14時開演の
ミュージカル「手紙」を観に行きました。





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手紙が積み上げられたオブジェ

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<タイムテーブル>

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<グッズ>

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作: 東野圭吾(「手紙」(文春文庫刊))
脚本・作詞: 高橋知伽江
演出: 藤田俊太郎
作曲・音楽監督
作詞: 深沢桂子

<出演>

三浦涼介、吉原光夫、 廣瀬大介、和田雅成、
川口竜也、上野哲也、岡本悠紀、五十嵐可絵、
和田清香、北川理恵、礒部花凜



<あらすじ>

両親のいない剛志と直貴の兄弟は、お互いに助け合って生きてきた。
剛志は弟の学費ほしさで空き巣に入り、たまたま見つかったために
殺人まで犯してしまう。 弟の直貴は人殺しの弟という烙印を押され、
冷酷な差別に遭って夢や希望を失っていく。
そんな彼にとって音楽との出会いが唯一の救いになった。
バンド仲間との友情、初恋―だが、それさえも兄の存在に
無残に打ち砕かれる。一方、服役している剛志は、
たった一人の弟への想いを切ないまでに純粋に手紙につづっていく。
その手紙が弟を追いつめているとも知らずに……。
世間の差別が妻や娘にまで及び、直貴は兄を切り捨てると決意する。
弟から「もう手紙を書かないでほしい」と絶縁を言い渡され、
剛志は「自分は手紙など書くべきではなかった」と気付く。
そして、服役しただけでは償いになっていなかった現実に直面する。
償い、赦し、家族の絆、差別――誰にとっても他人事とは言えない、
現代の多くのテーマを問いかける物語である。






入口側に舞台があり、客席が入口の方向を向いていたのが
ビックリした。二階建て舞台、というよりも、二階部分を
上手く使用して、刑務所の様子と、直貴の生活が同時進行で
観る事が出来る演出も斬新で良かった。
東野圭吾作『手紙』は2003年に出版され直木賞候補作となり、
2006年に映画化され、共に大ヒットとなった著者の
代表作の一つ。本も映画も観た事がなかったけれど、
あらすじを読んだだけで泣けました。
初日を観た方々から、泣くからハンカチ持参で、
と言われていたので大き目のハンカチを持参。
家族の事で差別や偏見の目で見られる、というところでは
タクフェスの「くちづけ」を観た時のような衝撃と
やりきれなさを感じた舞台だった。






運送業の方が荷物運搬用に使うようなBOXがたくさん使用されており、
並べると刑務所のようになったり、アパートの一室になったりと
海辺のカフカ方式だったのが面白かった。
そして剛志役の吉原さんは、今回パン一つの罪ではなく、
強盗殺人で投獄され、同じ刑務所の囚人役の川口さんに、
囚人としての基本的な心得や刑務所での暗黙のルールを
教えてもらうという二人の関係性にニヤリ ( ´艸`) 
一部のキャスト以外はいろいろな役を演じなければならず、
その中でも川口さんは、直貴を追い出すアパートの大家さん、
直貴の会社の社長さん、剛志と同じ刑務所の囚人役、と
声色も表情もガラリと変わり、まるで別人のようなのがすごかった。
厳しいけれど、社長の話は説得力があって深かったな。






加害者の家族から被害者の家族に立場が変わってからの
直貴の心境の変化が分かりやすく描かれていて、
直貴目線でいろいろと考えさせられることが多かった。
劇中何度か出てくる♪イマジンの歌詞も涙をさそいましたが、
ラストに歌われる♪歌おうメリークリスマス(下記参照)と
それを聴いている剛志の表情に、たまらず涙腺崩壊。
女性キャストの歌声が、意志の強さを表しているように
力強く、心に響く歌声だった。
ミュージカルと言っても、キラキラした華やかさはないけれど、
じわじわと感動が押し寄せてくる舞台でした。




劇中歌




1月25日(月)~31日(日)新国立劇場小劇場
2月5日(金)~8日(月)新神戸オリエンタル劇場
2月10 日(水)枚方市市民会館


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