2月14日(日)シアタークリエ13時開演の
「ピアフ」を観に行きました。
先日「ザ・プロファイラー」という番組で、エディット・ピアフの
特集番組が放送され、ますます人気が出たこの公演。
ピアフは、アラブ系民族のストリートシンガーだった
母方の血筋のせいで声帯が強く、よく通る声だった、とか、
マルセル・セルダンとの熱愛は、マルセルが妻と別れて
ピアフと一緒になると言ったのを、ピアフが止めた、
という話がとても興味深かった。
番組中でも言っていましたが、デビュー当時、
イヴ・モンタンは、本当にカウボーイスタイルだったのですね。
今まで大田君の歌うカンツォーネはたくさん聴いてきたものの、
やはりこの公演のイヴの♪帰れソレントへ、のシーンはドキドキ。
シアタークリエのキャパで聴くにはもったいないほどの
圧倒的な歌唱力に感動 (´∀`)
オペラ界ではイケメンテノールとして有名だったものの、
演劇界ではほとんど知られていたなかった大田君。
ピアフが才能のある若者を発掘して、スターに育て上げる、
というストーリーとリンクして、まさにイヴ・モンタンは
大田君そのもの。感無量でした。
演技面では、特に、怒り、嫉妬、疑惑等の負の感情表現が
表情も含めて超絶素晴らしいので、いつか吉田鋼太郎さんと
シェイクスピアで共演、と勝手な妄想を抱いてしまいます。
シャルル・アズナブールに、ピアフが別れを切り出すシーン。
シャルルが車いすのピアフの足元にうずくまり嗚咽。
天井を仰ぎ見て、流れる涙を必死にこらえるピアフにもらい泣き。
薬物中毒の依存性と恐ろしさも、この舞台ほどリアルに
演じられているものは見た事がなく、毎回背筋がゾッとする。
愛を失った喪失感から燃えかすのようになったピアフと、
♪水に流して、という歌に出会って輝きを増したピアフ、
大竹さんの光と影の演技が素晴らしくて、今回も感動だった。