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Channel: 日常&観劇日記
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イントレランスの祭

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5月5日(木)よみうり大手町ホール14時開演の

KOKAMI@network「イントレランスの祭」を観に行きました。





<タイムテーブル>




作・演出 : 鴻上尚史
出演 : 風間俊介、岡本玲、久ヶ沢徹、早織、福田転球、

藤田記子、三上陽永、田村健太郎、大高洋夫


<あらすじ>


あるとき、地球に580万人の宇宙人が難民として逃げてきて、

各国は国連できまった割り当てに従い、日本では25万人の

宇宙人を受け入れることになる。宇宙人が地球に溶け込み、

生活を始めてから数年がたったある日、売れないアーティストの

佐渡健吾(風間俊介)は恋人(岡本玲)から、自分は宇宙人だと

告白される。これは、宇宙人と地球人の愛と戦いの物語。





二階建て舞台で、これと言ってセットらしいセットがないにも

かかわらず、周りの光景が見えてくるような素晴らしい舞台だった。

宇宙人と地球人の戦い、という壮大な話のようでいて、

普遍的な、”差別”というテーマを重くならずに

笑いを盛り込みながら見せてくれる舞台。

番組プロデューサーが、自分の悲しい生い立ちを

ミュージカル仕立で語ってくれたり、宇宙人排他運動の

リーダーが心の声に連動して、オーバーアクション気味に反応したり、

恋人がある日突然ぽっちゃりしたおばさんに変わっていて

愛せなくなったり、と、笑いながらもハッとさせられるシーンも多かった。




風間俊介さん、恋人が宇宙人と知ってからのとまどいと、

気持ちの浮き沈みが分かりやすく、健吾の感情に共感しました。

テンポが良くて、キャスティングもピッタリ!

何気ない台詞の中に、差別を感じさせる言葉がちらほらと…

自分の言動を見つめなおす良い機会にもなった。

単一民族のはずの日本ですら、国籍、生まれた土地、年齢、性別、

職業、階級、見た目、等で差別があるのだから、多民族国家だったら

戦争も起こるよそりゃ、と思わずにはいられない話…

メディアが操作した、誤った情報から、自分と違う者達を

攻撃しようとする市民達に、ユダヤ人の大虐殺を

思い出し背筋がゾクっとするシーンもありましたが、

恋人を救うために健吾のとった行動に感動して、ラストは

ホロっときました。劇中の音楽も良くて余韻の残る舞台だった。

「ベター・ハーフ」も観れば良かったな。













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