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Channel: 日常&観劇日記
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三婆

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11月2日新橋演舞場16:30開演の「三婆」を観に行きました。


<タイムテーブル>



<三婆グッズ>



原作:有吉佐和子
脚本:小幡欣治
演出:齋藤雅文

武市松子:大竹しのぶ
武市タキ:渡辺えり
富田駒代:キムラ緑子
辰夫:安井謙太郎(ジャニーズJr.)
お花:福田彩乃
瀬戸重助:段田安則       他


<あらすじ>

昭和38年の初夏。
金融業者の武市浩蔵が妻の松子(大竹しのぶ)を遺しぽっくり死んだ。
裸一貫で武市産業を創った浩蔵だったが、死んで借財だけが残り
その返済のため渋谷に住む浩蔵の妹・タキ(渡辺えり)の家と、
本宅の裏庭の一部が売却され、松子の住む家だけが残った。
そんな中、松子の家にタキが荷物をもって突然引っ越しきた。
タキは、故人の妹は本妻と同等かそれ以上の相続権が
あるものと信じ、居座るつもりでいる…。さらに妾の駒代(キムラ緑子)も、新橋に料理屋を
開業するまでの一ヶ月間、部屋を貸して欲しいとやってきて…。
突然始まった奇妙な共同生活。肚に一物ある“三婆”たちは、
浩蔵の部下であった重助 (段田安則)、武市家の御用聞き辰夫
(安井謙太郎)、さらにはお手伝いのお花 (福田彩乃)をも
巻き込み敵か味方か、熾烈なバトルを繰り広げる。




松子の住む大きな屋敷が盆舞台で場面によって回り、
松子の部屋になったり、駒代の部屋になったり、台所になったり、
セットも舞台美術もリアルで素晴らしかった。
舞台「抜目のない未亡人」、映画「後妻業の女」と、
未亡人役の大竹しのぶさん、面白くて最高。
図々しくて変わり者の義理の妹、タキ役の渡辺えりさん、
フリフリ衣装で強烈なキャラクター。大笑いだった。
元芸者役のキムラ緑子さん。話し方も着物の着こなしも動作も、
長年体に染み込んだような水商売の雰囲気が出ていてすごい!




また、重助役の段田さんが良い味を出していて、
家族にないがしろにされた悲壮感を出しつつ、ここぞと言う時には
ぶつかり合う3人をうまくまとめて、頼りになる
優しくて素敵なおじいちゃんだった。
当初喧嘩ばかりしていた個性的な3人が、最後はお互いを
尊重し合い、共同生活をする選択をするという
ほっこりしながらも、高齢社会の問題を笑いをまじえながら
見せてくれる素晴らしい舞台だった。
終演後、自分の老後について考えてしまいました。


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