8月20日(日)母と新橋演舞場11:30開演の
ミュージカル「にんじん」を観に行きました。
<タイムテーブル>

【原作】ジュール・ルナール
【訳】大久保 洋(「講談社文庫版」より)
【脚本・作詞】山川 啓介
【演出】栗山 民也
【音楽】山本 直純
<出演>
【にんじん役】大竹しのぶ
【フェリックス役】中山優馬
【エルネスティーヌ役】秋元才加
【マルソー役】中山義紘
【アネット役】真琴つばさ
【名づけ親役】今井清隆
【ルピック役】宇梶剛士
【ルピック夫人役】キムラ緑子
阿部裕、多岐川装子、則松亜海、新井希望、齋藤さくら、宿口詩乃、 | ||||||||||||
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<あらすじ> | ||||||||||||
「まっ赤な髪で そばかすだらけ そうさぼくは みにくいにんじん!」
ここは、フランスの片田舎の小さな村。まっ青な空、濃い緑の森、
そして澄み切った小川の流れるこの村では、今日も村人たちが
楽しそうに歌っています。でもその中にたった一人、
仲間はずれの男の子がいました。それが、にんじん(大竹しのぶ)。
にんじんのような真っ赤な髪、そばかすだらけの顔、
だから父親のルピック氏(宇梶剛士)や母親のルピック夫人
(キムラ緑子)までが、“にんじん”と呼ぶのです。
にんじんだって、フランソワと言う名前があるのに…………。
にんじんには、婚約者マルソー(中山義紘)との結婚式を控えて
夢中の姉エルネスティーヌ(秋元才加)、甘やかされて
わがままに育った兄フェリックス(中山優馬)がいますが、
二人ともにんじんには無関心です。それぞれが
勝手気ままの家庭に、新しくルピック家に女中としてやってきた
アネット(真琴つばさ)もあきれる始末。
誰にも愛してもらえないにんじん。みんなにどうでもいいと
思われているにんじん。だから、どうしてもひねくれてしまうにんじん。そんなにんじんの数少ない友達の名づけ親(今井清隆)は、
にんじんを優しくなぐさめます。
ある夜、ルピック夫人の銀貨が一枚なくなるという事件がおこります。夫人はにんじんを泥棒ときめつけ、はげしく責め立てるのですが。
「にんじん」、「赤毛のアン」のような、ほっこりした話だと
思っていたら、壮絶な話なのですね…
3人兄弟なのに末っ子のフランソワだけ、にんじんと呼ばれ、
母から家の雑用をさせられ、言葉の暴力を浴びて、
何度も自殺未遂をする。周りは気づかず、
どんどん追い込まれるにんじん。生き地獄だった。
「お前なんか生まれてこなければ良かった」と、
ルピック夫人がにんじんに当たり散らす演技が
あまりにもひどすぎて見ていて辛かった。
にんじん、かわいそうで涙が出てきたよ~
兄のフェリックスも自分のやった事をにんじんがやった事に
なるように小細工したり、父のルピックも見て見ぬふり。
にんじんが絶望して、首をつろうとするシーンでは、
布がかけられ、ぶら下がった首つりの輪と、輪を自分の
首にかけようとするにんじんがシルエットで大写しに…
栗山さん舞台でよく見るシルエットを使う演出。
少しですが、今井清隆さんのソロが聴けて良かったな~
知らない歌ばかりでしたが、耳なじみが良くてメロディも心地よかった。
今まで観た舞台で、母親役では、「8月の家族たち」での麻実れいさん演じるヴァイオレット役が一番強烈だと思っていたけれど、
キムラ緑子さん演じるルピック夫人の方がはるかに恐ろしかった。
姉も兄も家を出て行って、にんじんは寄宿舎に戻り、
ハッピーエンドとは言えないけれど、ルピックさんが改心したので
今後はにんじんを守ってくれそうで良かった。
それにしても心が痛むすざまじい話だった
ミュージカルにんじんにちなんだお弁当が売っているとの事で、

